中小企業の支援策としてさまざまな補助金（助成金）の制度が用意されています。また、毎年編成される補正予算で新たな補助金制度が設けられることも少なくありません。 代表的な制度として「ものづくり補助金」「小規模事業者持続化補助金」「事業再構築補助金」があります。またこれら補助金等の申請や各種の公的施策を受けるための支援制度として「経営革新計画」の認定制度があります。

　補助金・経営革新計画作成支援は、これらの補助金採択や経営革新計画の承認を確実に受けられるよう、それぞれの施策の目的に合わせた申請書の作成支援を行うコンサルティングサービスです。

経営革新計画とは、中小企業が新商品の開発や生産プロセスの改善などの新しい事業活動に取り組み、自社の経営環境を向上させるために策定する中期的な経営計画のことです。この経営計画の策定を通して現状の課題や目標が明確になるなどの効果が期待できるほか、経営革新計画が承認されると様々な支援策の対象となります。

この経営革新計画は都道府県から承認が得られる制度となっていて、承認を受けることで、日本政策金融公庫による低利融資、中小企業信用保険法の特例による債務保証や専門家派遣を受けたり、商品展示会への優先出店などのメリットがあります。また、経営革新計画の承認を受けることは、補助金申請の採択に当たっても加点ポイントとなり、有利に働く条件といえます。

ただし、この制度は金融機関の融資拡大や、先に述べた支援策の利用が確実に保証されるものではないので注意が必要です。

制度の主目的は「自社の経営状態を向上させる」ことになるため、３年から５年の間に付加価値額を年率３％以上、経常利益を年率１％以上向上させるための計画でなければなりません。

　ものづくり補助金（もの補助）とは、中小企業庁が中小企業向けに実施する補助金施策のひとつで、生産性を向上して日本経済の発展に貢献すると見込まれる革新的な試作品開発・生産プロセスの改善・サービス開発のための設備投資に関する費用を国が補助してくれる制度です。

国が資金を提供してくれる制度のため、原則として返済の義務はありません。そのため、毎年多くの中小企業がこの制度にチャレンジしています。

ただし、国の政策として実施されるため、政策の目的に合った取り組みである必要がありますし、また、経費の全額が補助されるわけではありません。最大で投資総額の２／３まで、上限額は1,000万円程度までとなっています（補助内容の詳細は毎年の制度内容によって変わります）。

また、本来の目的が「日本の経済発展に貢献する」ことですから、具体的には３年から５年の間に付加価値額を年率３％以上、経常利益を年率１％以上向上させるための計画でなければなりません。

　小規模事業者持続化補助金（持続化補助金）とは経営基盤が弱い小規模事業者向けに日本商工会議所・全国商工会連合会が窓口となって実施している施策です。小規模事業者向けに自らの経営を見つめ直し、事業の持続的な発展に向けて経営計画を作成して販路開拓等に取り組む際の経費の一部を補助するものです。

補助金の上限は総額の２／３まで、上限額は50万円と少額ですが、パンフレットの作成やホームページ開設など、補助金対象となる経費が幅広く設定されているのが特徴です。

新型コロナウイルスに関する特別枠も設けられ、条件付きながら上限額が100万円に引き上げられる制度もあります。